社会資源として
目次
はじめに
一口に相談といってもさまざまな種類があります。その原因や方向性で、相談する機関は違ってくるものです。相談できる機関も多種多様であり、同じ機関でも各々の場所により異なり、必ずしも一定のサービスを受けられるわけではありません。心理相談に限っても、それは同じです。ただ、一箇所だけで解決できることの方がまれに感じます。各機関の特徴を知り、自分にあったところを選ぶ必要があります。ほんの一部しかご紹介できませんが、少しでも役立てていただければ幸いです。
悩みがあるときは、まず一人で解決→周りの人(家族・友人・先生・同僚・上司など)に相談→相談機関で専門職に相談する…という順番に考えていくことになると思います。ネットで探すこともできますが、素人判断で早合点はしないよう注意が必要です。
心理的な悩みに対する相談機関として大まかに考えると、地方自治体は担当者が変わったりはしますが無料サービスがある、病院は薬物療法に偏りがちですが専門的で広い範囲の相談ができる、個人開業の相談室は料金が高く、自分に合うところを見つけにくいけれど時間をとって相談に乗ってくれる…というような傾向があるでしょう。
病院を選ぶ時は、入院施設があるか、精神療法やその他(デイ・ナイトケアなど)のサービスがあるか基準になるかもしれません。精神科は精神的な症状に対応し、心療内科は身体的な症状に対応する、というものがあるかもしれませんが、やはり病院によってまちまちですから、話をよく聞いてくれるところを探す方が重要だと思います。そして「通いやすい」というのも大切な要素です。
どこに相談をするにも、相手にまかせっきりにするのではなく、自分が主体となって悩みに対応していく姿勢が大切です。そのうえで援助してくれるところを探すわけですが、その際にも、その機関が自分の納得できるサービスを提供してくれるのか、いろいろな質問をして親切に答えてくれるのかをよく吟味する必要があるでしょう。
精神的な相談
●保健所
保健に関するさまざまな相談業務をしています。母子問題や疾病などの相談がありますが、市区町村に業務が移っているものもあるので、そこでの業務内かどうかを聞いてから行くといいでしょう。
●病院・診療所・精神科・心療内科・神経科など
入院・通院・デイケア・ナイトケアなどのサービスがあります。精神保健福祉法第32条では、「都道府県は(中略)医療に必要な費用の百分の九十五の相当する額を負担することができる」とあります。
●精神保健福祉センター
都道府県と一部の政令指定都市に設置されています。心の健康相談・権利擁護の啓発・調査・研究・講習などを行います。ひきこもり相談支援支援センターも同所にあります。
●家族会
患者の家族同士が集い、情報交換・相談・勉強会を通して、病気を理解し不安を乗り越えていこうとすることが目的です。患者の治療や社会復帰へ向けて、家庭・地域で支援活動を展開しており、さまざまな会が存在します。
●指定障害福祉サービス事業者一覧(茨城県)
活訪問系サービス、日中活動系サービス、短期入所サービス、障害者支援施設、グループホーム、相談支援事業所、障害児入所施設、障害児通所支援事業所、障がい児相談支援事業所の一覧が見られます。
就労相談
●ハローワーク
●ジョブカフェ
●サポステ
金銭的な悩み
●日本弁護士連合会
全国に各弁護士会があります。
●法テラス
法テラスは「全国どこでも法的トラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会の実現」という理念の下に、国民向けの法的支援を行う中心的な機関として設立されました。「司法制度改革」の三本柱のひとつであり、正式名称は「日本司法支援センター」です。
●市区町村の生活保護課(茨城県)
国が生活に困っているすべての国民に対して、その困っている状況と程度に応じて、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、さらに積極的にそれらの人々が自分自身の力で生活できるように手助けすることを目的としています。
そのほかの相談機関
●医師会
全国各地にあります。医療相談をメールで受けてくれるところも。
●警察による犯罪被害者支援ホームページ
警察庁犯罪被害者対策室のホームページです。犯罪の被害にあったときの相談窓口や、届出を受けてからの警察の活動などを紹介しています。